オンライン授業における映像使用例


新型コロナウイルス感染拡大の影響により、ここ数か月で一気に広まったオンライン授業。
文部科学省が発表した2020年5月12日時点での調査結果によると、全国の大学の96%がオンライン授業を実施、または導入を検討しているということです。

ジャパンライムでも映像(DVD)の授業利用に関するお問い合わせを数多くいただいております。弊社DVDは、授業による教材としての使用の許諾をしておりますので、お手元の「動画」を授業に使っていただいて問題ありません。不特定多数の人が視聴できるような公衆配信等、著作者の権利を侵害しない範囲においての使用であれば、対面でもオンラインでもご利用いただけます。

 

この度、そんな映像の授業利用についてのお問い合わせをいただいた学校様のひとつ、東海大学医療技術短期大学様のご厚意により、特別にオンライン授業に参加させていただく事ができました。

授業内容は「看護教育」に関するものですが、どのような形でオンライン授業を行なっているのかの一例として、こちらでご紹介させていただきます。

東海大学医療技術短期大学におけるオンライン授業

東海大学医療技術短期大学様が使用されたのは弊社DVD『よくわかる、すぐ使える実践看護』。

授業で使用された映像の内容は「多重課題トレーニング」。
多重課題とは、複数の患者対応の中で、安全な看護が提供できるよう優先順位を考え行動し、患者を理解したうえで対応できるように研修することです。
新人看護師が臨床場面で直面する多重課題のシミュレーション動画を見てもらい、授業をすすめていきます。

 

参加させていただいたオンライン授業では、Web会議アプリ「Zoom」を使用。

共有画面にて学生たちに前述のシミュレーション動画を視聴してもらい、「ブレイクアウトルーム」にてグループ分けし、学生同士でディスカッションをするという形で進行していきます。

動画視聴→学生同士のディスカッション→先生のサジェスチョン」を繰り返し、教員側の一方通行とならないよう双方向性を確保生徒参加型で集中力が途切れない内容に工夫されています。


ZoomだけでなくTeamsも併用して使い分けていたり、遠隔授業としてオンラインだけでなくオンデマンドを利用したストリーミング配信も利用。それに加えて、リアクションペーパー、スプレッドシートへの記入など、あらゆる手段を講じて生徒たちの「学びの気持ち」を高めるために、先生方が努力・奮闘されているのが感じられました。
先生方同士でもFacebook等のSNSで、より授業の質をあげていくためのいろんな情報交換をされているそうです。


とはいえ、看護師をめざす78名の生徒に対し2名の教師でリアルタイムで対応するのは、本当に大変なことです。機器の音声トラブルが多少ありましたが、そこはチャットですぐにコミュニケーションをとったり、
Zoomにログインできない生徒にはTeamsの方に誘導し、そこでグループワークをつくるなど、トラブルにも臨機応変に対応されていました。

まだまだオンライン授業は始まったばかり。

これから試行錯誤しながら進化していくことでしょう。

学ぼうとする姿勢と、学びの場の確保

大切なことは、相互理解と相互支援。
学生たちの学ぼうとする姿勢と、先生方の学びの場を確保をするという、お互いの強い気持ちの絆を感じました。
先生の「自分の夢にむかって自発的に活動する気持ちがあれば、人は学習する」という言葉がとても印象的でした。こういう状況下、オンライン授業をはじめるにあたって心配な事も多かったそうですが、思った以上に学生たちがしっかりしていて、通信環境の確保、授業の前の予習、授業後いろんな感想や意見を自らが発信し、対面授業の時より、むしろ今の方が学生の方から積極的に質問をしてくるとの事でした。


大事なことは、「何で」学ぶかではなく、「何を」学ぶか。
オンライン授業で使う
ZoomやTeamsは便利な「手段」だけど、「目的」ではないということです。それは私たち社会人にも同じことが言えるようです。本質を見失わないことが大切です。

 

今回ご紹介したのは医療の教育現場における利用例ですが、英語教育においても教員養成・研修においては、授業観察が必須とされています。

ジャパンライムでは、優れた授業実践例を紹介した映像コンテンツを豊富に取り揃えております。

大学の授業における利用、またはご自身の研鑽に、是非お役立ていただければ幸いです。