2020年度より、小学校における英語がついに正式教科となりました。
これまで、文科省や各自治体からあらゆる指導例などが示され段階的に教科化に至ったはずですが、そのことによる教師の負担や不安は大きいままのようです。
そこで、今回はYouTubeを使って指導案を「動画で共有」することにより、負担や不安の軽減のみならず、地域における各校の指導のばらつきもなくなり、教員間の意思疎通の時間短縮も図ることができた、という山形県川西町の取り組みをご紹介します。
YouTubeを使った情報共有・効率化は現状に大変即しているものですし、そして小中連携という意味でも小学校に限らず、中学校の先生方にも是非知っていただきたい取り組みです!
▽ 今すぐ指導案動画をご覧になりたい方はページ最下部へ!
教員の負担を軽減し、効果を高める指導実践
この取り組みを紹介したDVD『山形県川西町にみる小学校英語活動の取り組み』の発売に先立ってご紹介した「撮影レポート」と一部重なる部分はありますが、この内容を背景も含めてもう少し具体的にご紹介します。
山形県川西町は多くの地方の市町村の例に漏れず予算も人的資源も潤沢とは言えず、少子化も進んでいました。2011年には3校の中学校が1校となり、2018年には8校の小学校が6校に統廃合され、川西町の児童はすべて1校の中学校に進学することになりましたが、特に「外国語活動」においては「教科」ではなかったこともあり学習内容や力の入れ方にばらつきがあり、中学校に入学した時点で既に「英語」に対する興味関心や習熟度に違いが生じてしまっていました。
そこで小小連携、小中連携を意識した「英語教育推進委員会」を設置。これは町内の全校の校長、教頭、各校の教員やALTが毎月1回必ず参加して、指導案や指導方法を作成し、ALTやICTの効果的な活動について研究を重ねてきた実働的な組織です。
しかし、そこで作成した指導案を各学校現場へ配布しても、「よくわからない」「見る時間がない」という意見も多く、うまくいかなかったため、この指導案を「動画」で配布することにしました。
YouTubeを活用して「指導案」を「動画」で共有
授業のポイントや活動内容、ALTや専科教員とのやりとり例を10-15分の動画として収録、YouTubeの限定公開機能を使って町内の教員に配信したところ、具体的なイメージをつかむことができて指導内容や指導方法の理解を深めるのに大きな効果がありました。
また、担任とALTや専科教員間でも事前に授業内容を共有することができるため打ち合わせ時間の短縮につながり、よりクラスの状況に応じた指導ができるようになったと言います。
この川西町の取り組みは各方面より注目され、2019年にはNHK山形放送局の特集でも取り上げられ「地方の公立学校でも工夫と力の結集でここまで出来る!」「これなら出来る!」と大きな反響を呼びました。
教員向け「指導案動画」公開中!
今回ご紹介するDVD『山形県川西町にみる小学校英語活動の取り組み』では、川西町関係各位の多大なご協力の元、小松小学校、吉島小学校の2校における授業と、関係者の方々のインタビューを収録。授業はT1お一人による授業、T1(学級担任)T2(英語専科)による授業、T1(英語専科)T2(ALT)による授業とバリエーション豊富にご紹介しています。
購入特典として、Unit全体の単元計画と指導案もダウンロードできます!
そして、このDVD内に収録している5年生と6年生の授業を行うあたり、実際に事前に町内の教員向けに配信された「指導案動画」をこちらで公開中!百聞は一見にしかず!是非、ご覧ください!
この動画を共有して「授業の進め方と教え方」を確認!
川西町で実際に共有されていたYouTube動画(指導案)はこちらから▼▼▼
6年生「英語の秘密について考えてみよう」
6年生「友達のとっておきの秘密を聞き出そう」
この活動について、より具体的イメージが持てるように、この取り組みに関わった先生方のインタビューもDVDには収録しております。
教育長、校長先生といった管理職、そして英語専科、ALT、学級担任、ICT担当教員といった、あらゆる立場の先生にうかがったお話はこちらから。是非、ご一読ください!▼▼▼