太田洋先生へのインタビュー 2


太田 洋(おおた ひろし)

 

東京家政大学大学院 人間生活学総合研究科

英語・英語教育研究専攻 

人文学部英語コミュニケーション学科 教授


 指導映像・DVD教材の活用について

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指導映像・DVD教材の活用についてお聞かせください。

特に英語教育のような、授業の事について学ぶようなものは「百聞は一見にしかず」で、もちろん本から学ぶ事も沢山あるのですが、「こういう言い方をするのか」「こういう表情なのか」といった活字にならない部分って凄く大きいと思います。本で読んだ事を実際に映像を見ると、非言語的な部分も含めて「こういうふうにやるのか」と知ることができます。

 

例えば、教員研修で「英語の授業は英語でというのをどうやるのか」を伝えるような場合、私が「この先生の指導を真似して欲しい、見て欲しいな」という映像を、実際に見てもらいます。

そして「どう思いましたか?」「どんな所を真似したいと思いますか?」「この先生の良い所は何ですか?」等、色々質問します。

または具体的に聞かなくても「今見たものをどう思いますか?」と言うだけで、感じるもの、得るものが大きいと思います。

 

大学での授業においても、先生がどれだけ言葉を重ねて言うよりも、まずは見てもらって、感じてもらい、それを学生または教員研修を受けている先生方ご自身が言語化して、自分の中にどう活かそうかというのは、特に英語の授業では、大きいと思います。

 

私は映像から得られるものというのは、非常に大きいものがあると思います。

映像だけでなく、本だけでなく、見るもの」「聞くもの」「読むもの」をミックスして活用して欲しい

 

研究授業で直接見るのも大切ですが、DVDなどの録画された教材の良さは、何度も見れるという事。一度では見逃している部分もあるかもしれませんし。映像に入っている解説が聞けることで「そういう点か」と気づけて、そこをまた見直してみる、ということも出来るので、私はなくてはならないと思います。

 

学生も、実際の映像が見たいとか、実際に映像を見ると「先生、ほんとにあるんですね。」とか言っていますよ。

本でやれる部分と映像でやれる部分がどっちも必要で、特に英語教育みたいな実技的なものには、凄く必要かなと思います。

 

私も、この指導映像見てみたいなというものが幾つもありますが、その時に思うのは、みんなでそれを見てディスカッションしたいな、と。

ビデオでも授業でも、同じものを見ていても、感想が違うとか気になる視点が違うとか、それが面白いと思うんです。

  

映像は何度も見られるので、その視点を活かして、自分の仲間や親しい先生とか、いろんな方と一緒に見る。例えばほんの5分だけ見た場合でも、その気になる部分でみんなでディスカッションする。そうやると学びが深まっていいなと思います。

 

(2018.5)

※指導者・協力者等の所属は記事掲載時点のものです。